今日は久しぶりに演奏の記事♪
先日師匠である荒井裕子先生の門下生発表会に出演しました。
実を言うと酷い風邪をひいて、咳が続いて病み上がりの状態でしたが・・・(健康管理が甘いですね・・・)
なんとかコンディションを整えて挑みました。
曲目はとーっても久しぶりのショパン。
エチュードの作品25-7を演奏しました。
この曲はショパンのエチュードの中では異色の作品。
技巧的な部分は少なく、テンポも遅く、課題は「いかに音楽的に歌わせるか」という事。
ごまかしの効かない手強い曲。
で・・・直前までなかなか上手くいかず、悩みに悩みました(;o;)
一応仕上がるんですよ、綺麗にね、上っ面はね・・・
でも音楽の内容を表現するのが上手くいかないんです!
心から感じていない。
たとえ感じていても心から色々な思いが溢れ出そうになるのを、つい塞き止めてしまう。
結果弾いているのはただの音、ソルフェージュのようになってしまう・・・
問題は心を閉ざしている自分自身にある、それは分かっていましたがどうすることも出来ず・・・
迎えた本番当日。
自分の出番の前に客席で中高生の生徒さんの演奏を聴きました。
皆さん子供ながら、体から心から音楽が溢れ出ている。
「私はこう感じている」「こう表現したいと思っている」という思いが伝わってくる演奏でした。
そういった演奏を聴きながら自分自身を振り返り、色々と思うこと、感じることがありました。
そして何かを掴んだような気持ちで、「とにかく心を強く持って弾こう」と、本番に臨みました。
必死でしたが・・・音楽に集中できました!
久しぶりに自分の音で弾いている。
心を開いて音に気持ちを乗せている。
ソルフェージュのようにしか弾けなかったのが、心から歌って弾くことが出来ている。
「これだよ!この感覚!」
「ピアノを弾くって・・・こういう事なんだよ!」
忘れていた感覚が少し甦ってきました。
弾いた後は抜け殻状態でしたが・・・本当に久しぶりに心地よかったです。
大事なものをやっと少し取り戻した・・・そんな気持ちでした。
ピアノを弾き続けて良かった・・・心から思いました。
決して無傷の演奏ではありませんでした。
多少粗削りでしたし、細かいミスはありました。
でも、「ピアノを弾く」ってどういう事か、言葉では表せないその「感覚」を取り戻した事は大きな収穫でした。
この感覚を、自分の生徒さんに何とか伝えていきたい!
そう思った今回の演奏でした(^^)