もう1ヶ月以上も前の話ですが(^_^;)
7月に、毎年恒例行事、師匠の門下生演奏会に参加しました♪
今回、久々にベートーヴェンのソタナに取り組みました。
この数ヶ月、練習していた期間は必死でしたので全く意識はしませんでしたが
本番が終わってみて振り返ってみると
ベートーヴェンのソナタを弾くという事は
自分にとっては「コンプレックスとの戦い」だった気もします…(>_<)
ベートーヴェンのソタナは音大の受験に必要なので
中高生の頃は初期と中期を中心に弾きました。
中1の時初めて楽譜を見て…
「ありゃー、これは今までと全然違うわ」と戸惑ったのを覚えています。
今にして思うと、その頃はまだベートーヴェンのソナタを弾く力が備わっていなかった。
もっともっと小品などをこなして経験を積まなければならなかった。
ベートーヴェンのソナタは当時の私には
かなりの飛び級でした!
とにかく与えられた曲を必死で読み
弾く技術も備わってないのに必死で、しかも力づくで弾き
弾けてないと「根性がない」と叱られ(T-T)
追い立てられるようにテンポでやっと弾けた…
と思ったら内容を勉強する間もなく次の曲。
文字通り泣きながらも、数はこなしました。
でも漠然と思っていたんです…
「ベートーヴェンの音楽って、こうじゃないんだよなぁ」と。
子供ながらに。
違和感を感じながらも
考える暇もなく追い立てられるように弾く日々…
私にとっても作品にとっても
不幸な日々だったと思います。
その後紆余曲折あって色々な先生方との出会いがあり
幸いな事に、技術的にも音楽的にも適切な指導を受ける事が出来ました(^^)
お陰様で入試もパスしましたので
結果オーライではありましたが(^-^)v
ベートーヴェンのソタナに関しては
多少劣等感が残ってしまったような…
時を経て
大学の先生が学生生活の最後に与えてくださった楽曲は
ベートーヴェンの最晩年のソタナでした。
これは技術とは別の意味で、精神的に20代だった自分には弾きこなせるものではなく
それこそ精神的に、ものすごく苦しみながら弾きましたが、
一つ一つの音の意味を苦しみつつじっくり考えながら弾いたそのプロセスは
とても充足感があり
弾きこなせないなりに、「一生の課題を与えてもらった!」と、
前向きな気持ちになれました♪
そう…
私はベートーヴェンのソナタがちょっと怖かった…けど
実は心の底では大好きなのです(o^^o)
中学生の時に弾いた「悲愴」に
今回、改めて取り組んだ訳ですが
苦手意識の強いものを敢えて弾くのは
やはり簡単ではなくて…
でも音楽について色々考えていくプロセスは楽しかった!
本番では何というか、傷も多かったし
反省点だらけで、ホント何から反省して良いやら…ですが(・・;)
本番の舞台で最後まで諦めなかったのは
「音楽を表現する」こと♪
気持ちが萎みそうに、また落ちそうになっても
これだけは執念で貫きました。
自分がなぜこの作品を弾きたいと思ったのか…
もっと音楽に向き合いたいからじゃなかったのか?
ならどんな事があっても、最後まで向き合おう、と。
技術的にはもっと鍛錬が必要で
また練習の仕方にも工夫の余地ありですが
気持ちの上では一歩進めた…気がします
実は本番前にこんな言葉に励まされました☆
「良いダンサーにはいつか終わりが来ますが、優れたアーティストには終わりが来ません。
アーティストは年齢と共に自分を変容させることができるのです」
50代でもなお現役のバレリーナ
アレッサンドラ・フェリさんの言葉です。
自分も身体能力や記憶力は落ちていくのだけど
年齢を重ねればまた、作品への理解も深まって
表現の幅も広がる
益々ピアノを弾くのが楽しくなりそうな言葉ですね!
大好きなベートーヴェンのソナタ
いつかまた本番の舞台で
挑戦します!絶対に!o(^-^)o