9月になりましたね。
明日は白露、秋が深まっていきます…(まだ暑いですが(^^;))
夏の終わり、閉幕間近の展覧会を観にいきました。
『からすのパンやさん』などで有名な、かこさとしさんの展覧会です。
子供の頃大好きだった『からすのパンやさん』や『にんじんばたけのパピプペポ』などの原画をどうしても見たくて!
時間を見つけて行ってきました。
絵本の原画展、そんなイメージで行ったのですが、
実際拝見すると、かこさとしさんの人生、人となりを伝える展示でした。
お若い頃から絵が好きでものすごくお上手で…だけど大学での専門は化学!
そして演劇研究会で、美術面だけでなく脚本なども書いて文芸面でも活躍しています。
会社員として仕事に従事しながらもセツルメント活動(慈善活動)も活発に行って(その頃川崎市にもご縁があったようですね)…
様々な事をなさってた方。
数々の作品を見ながら
「これは絵だけを勉強してきた人には描けない表現だ」と、納得しました。
引き出しの多い人じゃないと描けない世界観だ、と。
かこさとしさんは画壇に輝く大画家にはなりませんでしたが
多くの経験に裏打ちされた、豊かな表現を持つ作家になられたのですね。
私は大学時代、思うところがあって、ピアノ以外の勉強や習い事をしていた時期があるのですが、
その頃「もしかして時間を無駄にしているのではないか」と悩んでいた私に、
高校時代の友人がこう言ってくれました。
「そっか、視野が広がったんだね!」
「今までは貴方自身も、周りの人達も、貴方はピアノさえ弾いてればそれでいいと思ってたでしょ?」
「でも他の色んな世界もあるんだと、気づけて良かったね!」と。
目から鱗でしたね。そして嬉しかった。
結果的にその頃勉強していた事や、大学卒業後音楽と関係無い仕事をしていたことが
今の仕事や生活に大いに役立っています。
正直、その頃の経験がこんなに役立つとは昔は思ってなかったですが…
なんでも無駄にはならないという事ですね。
ピアノを弾くにも色んな引き出しがあった方がいいですし、
また、ピアノ教室に習いにきている生徒さん達にとって、
ピアノが自分の引き出しの一つになって、生活に彩りを与えて、
豊かな人生を送る手助けになったら素敵だなと思いました(*^_^*)